2017年度試験の傾向です。

 

2023年度試験などの直近の試験とも傾向に変わりはありません。

私立 灘高等学校の入試傾向と対策

入試の傾向と対策について教科別に解説します。

英語試験時間: 90 分 配点: 100 点

出題構成

大問No. 分野 内容 その他(形式) 配点
1
読解
読み物(人間万事塞翁が馬)
500語~600語
不明
2  
誤文訂正
 
不明
3
読解
説明(レンブラントの「夜警」について)
300語~400語
不明
4
読解
読み物(足の悪い犬をほしがった少年)
300語~400語
不明
5  
補充-語句
 
不明
6
読解
説明(感情をコントロールする)
400語~500語
不明
7
作文
和文英訳
 
不明
8
作文
テーマ作文
 
不明
【備考】
※大問2・5・・・文法,語法
 
2016年度までの入試問題の傾向
灘高の入試問題は出題構成が年ごとに変わりますが、例年読解問題がメインで、リスニングの出題はありません。 16年度入試は、読解4題、文法・語法に関する問題2題、英作文2題の合計8題構成でした。 (15年度入試は、読解3題、英作文2題、文法・語法に関する問題3題の合計8題構成)。
読解は読み物と説明文がそれぞれ2題出題されました。 灘高の読解問題は語彙のレベルが高く、内容の細かいところまで問われる難問が出題されます。 まずは、語彙力を高め、過去問などで内容把握をする力をつけていくといいでしょう。 文法・語法に関する問題は誤文訂正と空所補充の問題が出題されています。 文法の細かいところをきちんと押さえ、単語もさまざまな用法を確認しておくことが必要な問題となっています。 文法の細かいところをきちんと押さえ、単語もさまざまな用法を確認しておくことが必要な問題となっています。
入試問題の対策
読解問題においては、過去問はもちろんのこと、他校の入試問題の中でも難易度の高い長文を読んで語い力をつけ、文と文のつながりを正確に把握する力を養いましょう。 その際は、時間を計って解くことが大切です。日本語での説明問題の対策としては、読んだ英文の要約をするなど、実際に書いてまとめる練習が必要です。
文法・語法問題は、問題集での演習だけでなく、日ごろから英文をたくさん読み、学んだ表現が実際の英文でどのように使われているのかを意識するようにしましょう。 英作文は、論説調で書かれた日本文の一部を英語に訳したり、テーマ作文対策として身近な出来事や話題となったことをテーマとし、 それに対して自分の感想や意見などを英文で書く練習をしておきましょう。

 

 

 

数学

出題構成

大問No. 形式 分野・内容 その他(形式) 配点
1
小問集合
展開と因数分解、2次方程式、整数問題
 
不明
2
大問
確率
記述問題あり
不明
3
大問
整数問題
すべて記述式
不明
4
大問
2乗に比例する関数
すべて記述式
不明
5
大問
空間図形、三平方の定理
すべて記述式
不明
6
大問
円、相似
すべて記述式
不明
 
2016年度までの入試問題の傾向
例年、大問で6題が出題されています。 出題内容は年度によって違いがありますが、大問1で数式分野や平面図形・空間図形から小問の出題が、以降の大問では、 大問形式で関数の分野から1~2題、相似や三平方の定理の利用、あるいは証明問題がテーマとなる平面図形分野、 空間図形分野から2~3題、確率や方程式から1~2題が出題されています。 大問1のみ単答式ですが、大問2以降はほとんどが記述式の解答形式であり、どれもじっくり考えさせる難解な問題になっています。
入試問題の対策
難易度の高い問題が出題されているため、その対策が不可欠となります。苦手分野の克服をしておくことはもちろんのこと、 ハイレベル(難関校受験対策)の参考書を購入して、教科書だけでは学習できない公式、定理も習得しておきましょう。 その上で、図形や関数の応用問題を多く解いておくとよいでしょう。
応用問題は、解法がいろいろ考えられます。 自分の解法以外にどのような解法があるのかを知っておくと、他の問題を解く際に役立ちます。 なお、高得点を得るためには、解ける問題を確実に正答する計算力が大切です。入試の解答は大問1以外はほぼ記述式で、 計算過程も記入する方式です。日頃から単に答えを出すだけでなく、答案の形にまとめるよう心がけましょう。 また、長時間の試験中、集中して取り組めるように、実戦的な学習、たとえば、過去の問題に数多く取り組むことなどが有効でしょう。

国語試験時間: 70 分 配点: 100 点

出題構成

大問No. ジャンル 出典 その他(形式) 配点
1
論説文
武村政春『世界は複製でできている──共通性から生まれる多様性──』
 
不明
2
随筆
三宮麻由子『そっと耳を澄ませば』
 
不明
3
古文
『十訓抄』
 
不明
 
2016年度までの入試問題の傾向
論説文、随筆、古文の大問3題構成です。
2016年度の論説文と随筆はいずれも標準的な長さで、大意の捉えやすい文章が選ばれています。 ていねいに読んでいけば、内容を理解するのはそれほど難しくはないでしょう。 ただし、設問の大半が制限字数の指示のない記述問題で、傍線部の内容・理由の説明、筆者の考えや、細かい表現に込められた意味などが問われていて、 解答欄の大きさをたよりに自分の言葉で的確にまとめる記述力が試されます。
古文は、やや長めの文章が引用されています。大意は捉えやすいのですが、日頃からある程度の長さの文章を読み慣れておく必要があります。 設問はやはり、内容・理由説明などの記述問題が中心です。
漢字の書き取りも必ず出題されますから、基本的な語彙力をつけるとともに、しっかりとした読解力・記述力を身につけておきましょう。
入試問題の対策
漢字は頻度順の問題集を一冊仕上げましょう。
論説文の記述問題の対策としては、公立高校レベルの文章を読んで、話題・要点・要旨をまとめる練習をするのが有効です。 随筆は筆者の思いや理解したことが書かれているところに線を引きながら読み、主題をまとめる訓練をするとよいでしょう。 記述問題の解答欄はそれほど大きくはないので、端的に答えをまとめる必要があります。過去問に繰り返し取り組むのもひとつのやり方です。
古文は、文法に関する直接的な出題はありませんが、古語と文法の基礎知識がなければ読解はできません。 まずは語彙力と文法力を養成し、全訳のついた解説の詳しい問題集を使って力をつけてください。 何も見ないで文章の全訳をノートに書き、解説の全訳を参考にして、どこが訳せていて、どこが訳せていないのかチェックするという学習法が古文の読解力をつけるのに有効です。

理科試験時間: 70 配点: 100 点

出題構成

大問No. 分野 内容 その他(形式) 配点
1  
地質年代、生物の進化、セキツイ動物、無セキツイ動物、被子植物、裸子植物
 
不明
2
物理
回路の電流、回路の電圧、オームの法則
 
不明
3
地学
日本の天気、大気の動き、前線
作図あり
不明
4
物理
力のつり合い、浮力、作用・反作用
 
不明
5
化学
原子・分子、密度、酸素と結びつく化合
 
不明
6
生物
物質の循環と自然環境、食物連鎖
論述問題あり
不明
7
化学
化学反応式、イオンと水溶液、電気分解
論述問題あり
不明
【備考】
※大問1・・・分野は生物・地学
 
2016年度までの入試問題の傾向
2015年度は化学、物理、生物の分野が2題ずつの計6題が大問として出題、2016年度は、化学、物理、生物の分野が2題ずつ、 地学分野が1題の計7題が大問として出題されました。ただし、2016年度の生物の大問のうち1題には、 地学分野の地質年代の知識を用いる問題が含まれています。出題形式は選択問題、論述問題、計算問題とさまざまですが、 とくに計算問題が多く出題され、文字式で答える問題もよく出題されています。
物理・化学分野では、方程式や図形などの数学的手法を駆使して解く問題も出題されます。 全体的に、高い思考力・考察力を必要とする難問が多く見られます。生物・地学分野では基本的な知識の理解がベースになっていますが 、高校の学習範囲が出題されることもあります。詳しい知識をもつだけでなく、問題文の説明をしっかり理解することが重要です。 知識と理解をもとに本質的で科学的な思考ができることを要求されています。
入試問題の対策
物理・化学分野ではとくに高度な応用力が要求されています。物理分野については、力と運動、電流回路について、複雑な計算問題がよく出題されています。 公式や法則の根本的で正確な理解が必要です。 化学分野については、原子や分子、イオンなどの面からも捉えること、 化学変化と質量、体積の関係についてよく整理しておくことが必要です。そのうえで、難度の高い問題の演習を重ね、十分な思考力、考察力を養っておきましょう。 とくに計算問題は多く練習し、文字式を使った問題にも慣れておく必要があります。複雑な計算を短時間で処理するスピードを身につけましょう。
生物・地学分野は、少しくわしい知識を身につけることに加えて、問題文で与えられた条件からわかることを的確に判断できるように練習することが必要です。