入試案内

中学校入学試験について

2023年度入学試験

  • 受験資格

    • 2023年3月小学校卒業見込みの方
    • 入学後も保護者と同居し、通学に要する時間が通常の(特別料金を必要としない)交通機関を用いて90分以内であること
  • 募集人数

    女子100名

  • 日程

    • 出願受付2023年1月10日(火)~17日(火) *インターネット出願となります
    • 入学試験2023年2月 1日(水)
    • 合格発表2023年2月 2日(木)
    • 手続締切2023年2月 3日(金)
  • 出願について

    • インターネット出願になります。詳細は本ホームページでお知らせいたします。
  • 入試当日

    午前中は筆記試験、午後に面接となります。全員お弁当が必要です。

  • 学費

    2022年度

    *2023年度につきましては一部変更する場合があります。

      中学1年 中学2年 中学3年  
    入学金 240,000円      
    授業料 529,200円 529,200円 529,200円 (学期毎分納)
    施設維持費 171,600円 171,600円 171,600円 (4月納入)
    後援会費 72,000円 72,000円 72,000円 (学期毎分納)

    入学手続き時には、入学金のみ納入していただきます。
    入学後、任意の賛助寄付(一口50,000円)をお願いしています。

 

福岡雙葉中学校公式ホームページより抜粋

中学受験の算数

 

中学受験の算数


中学受験の算数では、小学校では習わない範囲も出題され、小学校の授業で習う範囲だけを勉強するのでは不十分です。小学校で習う算数とは質が異なるため、中学受験で出題される問題の 特徴や傾向についてしっかり把握することが重要になります。
 
また、中学受験の算数では、小学校で習っていないような問題にもかかわらず、論理的に考えることが求められます。数式さえ暗記していれば解けるような問題だけではなく、途中式や考え方を求められたり、自分の言葉で説明したりといった問題が多く出題されます。根本的に理解していないと正解できないということです。
 

算数が合否を分ける理由

算数が合否を分ける理由として、算数の問題は配点が高いということが挙げられます。多くの学校では途中式や考え方の記載を求め、受験生がどのように考えて答えを導き出したかを見ています。単に答えだけがわかっていても、点数がもらえないのです。
 
このように、算数は配点が高く、受験生で差が開きやすい科目と言えます。しかし、誤った勉強法では頑張ってもなかなか成績は上がっていきません。次章以降で、どのように算数を勉強したら効率よく点数が伸ばせるかについてお伝えしていきたいと思います
 

早い段階でしておくべきこと

 

早い段階でしておくべきこと


中学受験の算数においては、まず基礎を身につけることが重要です。基礎が身についていなけれ ば、どんなに時間をかけても、応用問題を解く力がついていきません。ここでは、まずどのように 基礎を固めていくかについてお話していきたいと思います。
 

計算力をつける

どんな問題であっても、中学受験の算数において、計算はつきものです。算数の問題では、文章題であっても、図形であっても、最終的には式を立て、計算をしていかなければなりません。どのような問題であっても、必要とされるのは計算力です。
 
多くの生徒さんは、考え方は分かっていたけれど途中で計算ミスをして点数が取れなかったと言います。計算ミスがあって点数はかなり落としたけれど、考え方は分かっていたしミスだから仕方がないと思っていませんか?このようなミスの積み重ねで、本当は点数が取れていたはずの問題を落としてしまうのはとても悔しいことです。
 
このように、解き方は分かっていたけれど正解にたどり着けていないことが多いのであれば、最後まで答えを出し切る計算力が1番大切な力になってきます。必ず入試には試験時間が設定されているので、正確さだけではなくスピードも重要となります。
 

計算力をつける具体的な方法

ここでは、計算力をつける具体的な方法についてお話していきたいと思います。
計算力をつけるためには、もちろんたくさんの計算問題を解くことも大切ですが、ひたすら計算問題を大量にこなすだけでは計算力は身に付きません。計算の量だけでなく、質も高めていくことが重要になってきます。
 
まず、計算問題を毎日一定の量解くことをおすすめします。ただ単純に解くだけではなく、目標時間を設定しましょう。目標時間を設定し、時間を計ることで、自分が実際にどのくらいのスピードで解けるかを把握することができます。計算力がついてきたなと感じても、受験当日の朝まで欠かさずやり続ける意識をもつことが大切です。
 
計算の量だけでなく質も高めるというお話をしましたが、たくさんの問題を一気に解こうとすると、計算が雑になり、そのクセがついてしまいます。そのため、毎日コツコツ計算問題を解いていき、少しずつ力をつけていきましょう。

算数に苦手意識を持たせない

算数はどうしても苦手意識を持ちやすい科目です。その理由として、小学校の算数と中学受験の算数にギャップがあることや、文章題や途中式を書く問題など、論理的な思考を求める問題が多いことが挙げられます。また、なかなか点数が伸びない科目であることから、苦手意識が芽生えてしまいます。
 
このような理由から、算数に苦手意識を抱えている生徒さんは少なくないと思います。また、テストの点数が低く、親から叱られるといった経験も苦手意識を加速させる原因となると思います。苦手意識をもつと、ますます算数の問題を解くのが嫌になるという悪循環が生まれます。
 
算数は解けないとさらに悪循環にはまってしまう科目ですが、逆に、解けると達成感のある科目です。算数を楽しいと思うようにするためには、問題が解けたという達成感を得ることによって自信をつけ、難しい問題を解きたいという気持ちを湧かせることが大切です。
 

中学受験算数の重要な単元①

 

中学受験算数の重要な単元①


中学受験算数での重要な単元として、図形、割合、比、特殊算が挙げられます。これらの項目は重要であるにも関わらず苦手としている生徒さんが多い印象です。この章では、この項目についての攻略法を解説していきたいと思います。
 

図形

まず重要な項目として、図形(平面図形、立体図形)があります。平面図形では、面積や内角など公式を理解し解いていく基本的な問題もありますが、この後に説明する比が絡んだ、相似や、面積比を出す問題も頻出です。
 
平面図形の問題では、補助線を適切な位置に引くことが重要となり、補助線を引くことをひらめく必要があります。これは一朝一夕で身につくものではないので、問題演習を重ね、いろいろなパターンの問題を解き、パターンを積み重ねていくことが大切です。
 
立体図形を苦手とする生徒さんも多いですが、その理由として、立体のイメージがわかないことや、切断してどのような断面になるかがわからないという点が挙げられます。この感覚もすぐに身につくものではないと思いますが、実際に問題に出てきた立体を自分で作ってみたり、断面はメラミンスポンジを切ってみたりして、自分の目で確かめることが重要です。
記事の最後に紹介している教材を使ってみるのもおすすめです。一度自分で手を動かしてみると記憶に残りやすいので是非試してみましょう。
 
図形の問題が出てきたときに、図形をノートに写して解く習慣のない生徒さんもいますが、図形の問題が出てきたら、時間をかけずフリーハンドで良いので、必ずノートに図形を写すようにしましょう。自分で書くことで図形の特徴をつかむことができ、問題が解きやすくなると思います。
 

割合

割合は次に説明する比とも絡んでくるので、とても重要な単元です。
割合は何と何を比べているのかを整理しないと、どんどんわからなくなっていってしまいます。
 
割合を理解するためには、分数が理解できていないと進めないため、割合が苦手な生徒さんには、まず分数が理解できているかを確認する必要があります。分数が理解できていなかった場合には、ピザなどの丸いものを例にとって、何個に分けたうちの何個分かという概念を身につけることが大切です。これが身について初めて割合を解くことができるようになります。
 
割合の問題は「比べる量」と「もとにする量」をしっかりと整理して解くことが重要です。問題を通して、毎回「比べる量」と「もとにする量」を明確にして解いていくことでこの感覚が身についていくと思います。
 

中学受験で出題される比の問題は、一つ前にお話しした通り、割合を理解していないとつまずきやすくなります。苦手意識がある生徒さんは、分数や割合の段階から戻って理解することで、比も得意分野に変えることができると思います。
 
比はこの後に出てくる特殊算でもたくさん使うことになるので、比に苦手意識を持ってしまうと特殊算でもつまずくことになってしまいます。
比の問題を解く際は、線分図や面積図をその都度書くことを意識することで、さらに理解が深まります。比の問題が出てきたら積極的に線分図や面積図を書いて、慣れていきましょう。
 

中学受験の重要な単元②

 

中学受験の重要な単元②


中学受験の算数の特殊算には、つるかめ算、旅人算、仕事算、濃度算などたくさんの種類があります。特殊算の問題は応用問題で出題される事が多く、問題文からどの公式を使って解くかを見極める必要があります。
 
この能力を身につけるためには、とにかく問題量をこなして、頭の中で分類をつくり、整理していくことが重要になってきます。
ここでは、特によく出題される「つるかめ算」「旅人算」「濃度算」についてお話ししていきたいと思います。
 

つるかめ算

つるかめ算は小学校の授業では習わないにもかかわらず、中学受験の算数には多く出題されています。多くの出題があるにも関わらず、つるかめ算が苦手な受験生は多いのではないでしょうか。
 
中学受験の問題の難しいところは、問題文に「これはつるかめ算を使いましょう」と書いていないことです。
つるかめ算の解き方を理解すると同時に、問題文を読んだ段階でこれはつるかめ算が使えるとひらめくことが重要です。つるかめ算は、仕事算や速さなどさまざまな分野の問題で登場します。
 
つるかめ算を攻略する方法としては、まずは基本的な解き方を理解し、その上で、問題文を読んだ段階でつるかめ算が使えることを見抜くことで、一気に解ける問題が増えると思います。
 

旅人算

旅人算は速さの問題のうちの1つで、さまざまなパターンがあるのが特徴です。かなり複雑なパターンの旅人算もあり、難関校を受ける生徒さんは旅人算を得意にしておく必要があります。
 
旅人算の主な出題のパターンは4つあります。

① 2人が池の周りを逆方向に周り、途中で出会うパターン
② 2人が池の周りを同じ方向に周り、途中で追い越すパターン
③ 2地点から2人が逆向きに進み、途中で出会うパターン
④ 先に出発している人を追いかけて、追いつくパターン

この4つの解き方のポイントをおさえれば、中学受験の旅人算はすぐに解けるようになります。
特に押さえておくべきポイントは、出発時とゴール時の状況を理解することと、分速ならば1分後はどのような状況になるかを理解することです。この2つのポイントを抑えつつ、上の4パターンの問題 演習を行うことで、旅人算を得意分野にすることができると思います。
 

濃度算

濃度算では食塩水の問題が問われ、食塩水の濃度、食塩水の重さ、入っている食塩の量の関係が理解できている必要があります。食塩水は慣れてしまえばパターンが決まっているので得意分野となりますが、なかなか攻略するのが難しい単元といえます。早い段階でこのパターンを理解することで、食塩水の問題が得点源になります。
 
問題のパターンとしては主に4パターンあります。

①食塩水を混ぜる問題
②水を加える問題
③蒸発させる問題
④食塩を加える問題

まずは問題を見て、この4パターンのどれに当てはまるかを考えられるようにしましょう。
 
次に、問題の解き方ですが、食塩水の問題を解く方法としては、
①面積図を使って解く方法
②てんびん算で解く方法
があります。
 
両方の解き方をためしてみて、自分に合う方法を練習していきましょう。面積図かてんびん算どちらかの解き方を理解していれば食塩水は攻略できます。問題演習を通して、食塩水の4つの問題パターンと、解き方を覚えていきましょう。
 
ここまでに紹介してきた中学受験の重要単元が苦手な場合は、早急に対策をしておいた方が良いです。
塾などでなかなか成果が出ない際は、家庭教師のマンツーマン指導も検討してみてください。

 

中学受験算数の効率的な勉強法

 

中学受験算数の効率的な勉強法
 

計算問題の正答率を上げる

中学受験の算数の問題では、最初の方に必ず計算問題や基本問題があります。
このような問題は、公式を理解していれば解けるような問題ばかりなので確実に点数を取れるようにしましょう。計算問題や基本問題の正答率を上げることで少しでも差を縮めましょう。
 
最初の基本問題でミスをしがちな生徒さんは、途中式をきれいに残しておき、どこでミスをしてしまうかをその都度確かめるようにしましょう。その都度確認していくうちに、自分のミスの傾向がつかめると思います。このようにして少しずつミスを減らしていきましょう。
 

復習に力を入れる

基本的な勉強のサイクルとして、塾で習ったことを、「忘れないその日のうちに1回復習」し、「3日後にもう一度復習」、「テスト前にもう一度復習」をし、少なくとも3回は繰り返すと記憶に定着しやすくなると思います。
 
塾では週ごとにどんどん新しいテーマに入るため、復習をしていないと、完全に理解していないまま次のテーマに行ってしまい、分からない問題がたまっていってしまいます。何度も繰り返し同じ問題をやっているうちに解き方を覚えていき、スピードも上がってくると思うので、時間をかけずに復習する事ができます。このサイクルを積み重ねて、どんどん記憶を定着させていきましょう。
 

苦手な問題を繰り返し解く

問題を解いていると、誰でも必ず苦手な単元が出てくると思います。苦手な問題はつい後回しにしがちで、出てくるたびに嫌な思いをすることでしょう。
 
苦手な単元こそ、基本的な問題から少しずつ慣れていき、徐々に難しい問題に取り組んで苦手という意識をなくしていきましょう
だんだんと問題が解けるようになることで、できるようになったという達成感が生まれ、楽しいと思えるようになってきます。何度も解き、解けたという達成感を味わうことで、苦手分野を逆に得意分野と思えるようにしていきましょう。
 

問題集の使い方

 

問題集の使い方

 

同じ問題集を繰り返す

時々、問題集を1周終わらせるとすぐ次の問題集を用意して始める生徒さんを見かけますが、この勉強法は少し効率が悪いといえます。
 
先程お話しした通り、算数はできなかった問題をできるようにして積み重ねていくことが大切です。 何度も問題集を変えてしまうと、1冊目でできなかった問題に触れることができません。できなかった問題にはチェックをつけておき、時間をおいて、何度も繰り返していくことが算数の実力を上げる方法と言えます。
 
1回目に解けなかった問題はスラスラ解けるようになる状態まで仕上げましょう。全ての問題をスラスラ解けるようになってから次の問題集に進みましょう。
 
何冊も問題集に手を出すのではなく、まずは1冊の問題集を極めることが算数の実力を上げる近道になります。
 

難しすぎる問題集は使用しない

難関校を目指しているからと言って、いきなり難しめの問題集にチャレンジする必要はありません。
 
基礎ができていないうちから難しい問題集を使用すると、何の知識を使えばいいのか、どの解法を組み合わせて解けばいいのか等、今まで身に着けてきたものが活かせず、演習の意味があまりなくなってしまいます。また、試験直前だからといってやみくもに難しい問題集をやっても、ただただ自信を失うだけの可能性さえあります。
 
レベルに合った問題集を使用するようにしましょう。
 

過去問について

 

過去問について


問題集などである程度の問題が解けるようになってきたら、次は過去問で問題演習をしていきましょう。
志望校の過去問は6年生の夏休みごろから、全教科少なくとも1年分、算数は傾向があるので3年分以上解くのがおすすめです。
解けなかった問題はノートに貼るなどしてストックし、どんどん復習してください。
 
また、志望校にあったレベルの過去問を、今までやってきた問題集と並行して、週に1回ずつ解いていきましょう。
 
夏休み以降は志望校の過去問演習などの復習メインになり、どうしても新しい問題に触れる機会が少なくなります。
新しい問題に触れないと、見たことのある問題ばかり解くことになるので、本番に新しい問題が出たときに焦って、本当の実力が出しきれなくなってしまいます
 
入試当日に過去問と全く同じ問題がでることはまずありません。過去問の復習と並行して新しい問題を解き、応用力を身につけていきましょう
 

おすすめの問題集、参考書

 

おすすめの問題集、参考書

小学校低学年向け

●陰山メソッド 徹底反復 百ます計算(小学館)

低学年のうちから計算力をつける問題集として、百ます計算をおすすめします。目標時間を決めて、時間を計りながら取り組んでみましょう。
 
おすすめの理由は2つあります。
1つ目は、毎日同じような問題形式であるため、取り組みやすいことです。
2つ目は、時間を計ることで、この問題集を始めた時と一冊をやり終えた後でどれぐらい計算スピードが上がったかを可視化できることです。
 
1回の分量が多くないため、毎日続けやすく、最初に取り組むにはもってこいの問題集です。低学年のうちからこの問題集を始めて、計算力をつけていきましょう。
 

●すみっコぐらし学習ドリル 小学1年のたしざんひきざん(主婦と生活社)

繰り上がりの足し算や、繰り下がりの引き算は、小学校高学年の生徒さんでも苦手としていることが多いです。
 
この問題集は小学校低学年のうちから、繰り上がりや繰り下がりの計算に慣れることができるものです。イラスト付きで丁寧に解説してあるため、低学年の生徒さんでも取り組みやすく、毎日取り組みやすい作りになっています。
 
低学年のうちから繰り上がり、繰り下がりの基礎を固めて差をつけていきましょう。
 

●立方体の切断の攻略(学研プラス)

この参考書は、ドリルブックと付属教材がセットになっています。立方体ケースと切断面カードが付属しており、イメージしにくい立体の切断面を自分の目で実際に確認することができます。ドリルブックには基礎問題から入試問題まで、幅広い問題が掲載されており、立体図形の基礎から応用までこの1冊で完成させることができます。
 
立方体の切断面はイメージしにくいですが、この教材を使用することで自分の目で確かめることができ、立体図形への理解が深まると思います。
 

小学校高学年向け

●中学入試 算数 塾技100 新装版(中学入試 塾技)

この参考書は、現役の塾講師が塾だけで教える算数の「塾技」を学ぶことのできるものです。塾で習うカリキュラムに沿って構成されています。
難関中学校受験の基礎固めや、短期間で巻き返したい生徒さんにおすすめです。
 
入試問題で頻出の解法パターンがこの1冊で学べるため、たくさんの参考書を揃える必要がありません。また、分野ごとで分かれているため、苦手な分野だけ復習することもできます。また、実際の入試問題も掲載されているため、どのくらい実力がついたかを問題を通して試すことができます
受験期に持っていると心強い1冊となっています。
 

●受験算数の裏ワザテクニック 新装版(文英堂)

受験算数の解法のテクニックが詰まった参考書です。割合、図形、旅人算、濃度算など、受験生 が苦手と思いやすいテーマの解法のテクニックが載っています。線分図や面積図の書き方も覚えられるので、図を書くのが苦手な生徒さんにもおすすめです。
 
割合、図形、旅人算、濃度算は先ほども説明した通り、1番差がつきやすい単元です。この参考書を使って裏ワザを学び、他の受験生と差をつけていきましょう。
 

受験直前期向け

●中学受験 すらすら解ける魔法ワザ 算数・図形問題(実務教育出版)

入試問題を解くために必要な裏技や、なぜそのようになるのかという理由が解説されている参考書です。基礎が固まり、少し点数が伸び悩み、数点アップさせたい生徒さんにおすすめです。
 
受験で差がつきやすい問題が厳選されて載っているので、効率よく点数をアップさせることができます。丁寧に1問ずつ問題を解いて、すぐに答え合わができる仕様になっています。
計算問題編、文章題編、図形問題編など、少し点数をアップさせることで他の受験生に差がつけられる単元の参考書になっています。
 

●中学校スーパー過去問(声の教育社)

4〜7年間ほどの実際の中学入試問題が解説付きで載っている過去問題集です。傾向をつかむには十分な量の過去問が収録されているので、志望校のものは全て揃えておくことをおすすめします。
 
用紙の拡大率というものが記載されており、実際にその中学がどのくらいの大きさの用紙を使用しているかわかるため、本番同様の大きさで入試問題を解くことができます。
解説も丁寧なので解いた後のとき直しもしやすいです。1度解いて間違えた問題はコピーしてノートに貼るなどしてストックし、何度も解き直しをするようにしましょう。

 

 

中学受験は理科で点を落としてはいけない

 

中学受験は理科で点を落としてはいけない

 

中学受験では勉強しなくてはいけない教科がたくさんあって、すべての教科になかなか手が回らないと感じている人もいるかもしれません。
理科はその中でも生物、地学、物理、化学と分野が多く、苦手に感じる人も多いと思います。

理科で点数を落とすと危険

しかし、理科で大幅に点数を落としてしまうことは非常に危険です。
理科は知識、思考力ともに求められる教科で、バランスが重要と言えます。
つまり、算数の問題を解く力と、社会のように知識を整理する力、どちらも必要です。
 
特に社会や国語など文系科目が得意で、逆に理系科目が好きでない人は理科で頑張る必要はないと思うかもしれませんが、そこであきらめてしまうのは少し早いかもしれません。
理科は理系科目が苦手な人でも成績アップできる要素がたくさんあります。
これから説明する勉強法を参考に、勉強を進めてみてください。
 

理科の特徴

さらに、理科の特徴というと「枝問」が多いことです。
枝問という言葉を皆さんは聞いたことがあるでしょうか。
まず、問題は大問と小問に分けられます。
大問とは文字通り大きな問題のくくりのことで、その大問の下位に来る問題が小問です。
小問は、1問1問が独立した小問集合形式と、それぞれの小問が関連しているものがあります。
この小問において、さらにその下にいくつかの関連した問題が出されることがあり、これを枝問といいます。
枝問の特徴は、問題が誘導型になっていることが多く、いきなり(3)の答えが出せなくても、(1)、(2)と順番に解いていくことで最後の問いの答えが出せる場合が多いということです。
つまり、いくらか知識があれば、ある程度得点できるような仕組みになっています。
 
算数の場合、枝問ももちろんありますが、いきなり答えを出す問題の場合、一からすべて自分で考える必要があります。
また、国語、社会の場合はほとんどの問題が個々で独立した問題です。
その中で理科は枝問が多い傾向にあり、点数を拾いやすくなっています。
理科が苦手な受験生は確かに多いですが、必ず得点できる問題がちりばめられているので、本番によく問題を読んで解けるか解けないかを判断することは重要です。
 
以上をまとめると、理科は文系の人も理系の人も点数を稼ぐことができ、完答することができなくても部分点を狙える教科ということになります。
逆に言えば、理科で大きな失点をすることはライバルとの差がついてしまい危険です。
それでは、これから詳しい理科の勉強法について解説していきます。
 

最速で理科の成績を上げる

 

最速で理科の成績を上げる

 

理科の各分野について

理科は生物分野、地学分野、物理分野、化学分野の主に4分野に分けることができます。
ややこしいのは、これらの4分野それぞれで勉強法が異なってくるということです。
まず、すべての分野において同じように勉強しているという人は、今一度その勉強法を見直した方がいいかもしれません。
 
例えば生物分野については、知識量がカギとなってきます。
つまり、細かい情報をいかに隅々まで覚えることができるかが重要です。
一方で物理分野については、問題演習を重点的に行うことが必要です。
このように、分野によって問題の傾向・求められる力が異なるため、対策の仕方(何に力を入れるべきか)も少しずつ変わってきます。
短期間で効率よく理科の成績を上げるには、まずこのことを理解しておくことが重要です。
各分野の詳しい勉強法については、次の章から順に説明していきます。
 

勉強法の正しい流れをつかむ

なかなか成績が上がらないと悩んでいる皆さん、
・いきなり問題演習をしている
・参考書を読んで終わりにしている
・解答解説を読んで解きっぱなしにしている など…
これらに心当たりがある方はいるでしょうか。
特に焦りが出てくるとこれらの勉強法はついやってしまいがちですが、もし心当たりがある場合は見直した方がいいかもしれません。
 
多くの場合、勉強には順序が存在します。
まず、知識や原理を覚える「インプット」、次に、覚えたことを使って問題を解く「アウトプット」です。
この順序は中学受験から大学受験、その先まで重要になってきます。
この「インプット」から「アウトプット」の順序を正しく踏まないと、せっかく時間を使って勉強しても思ったように成果が上がらない場合があります。
先ほど挙げた例がなぜよくないのか、勉強の順序という観点からみて説明していきたいと思います。
 

いきなり問題演習をしている

まず、「いきなり問題演習をしている」という例です。
この場合は、インプットを抜かしていきなりアウトプットに持ち込んでいるのが良くありません。
問題演習が中心のアウトプットは、解法を覚えるということはもちろん、自分が覚えた知識を使うことでその知識を定着させることができるという面もあります。
知識をきちんと覚えきれていないのにアウトプットしてしまうと、知識の定着は見込めず、なぜ間違えたかの分析をしっかりすることもできません。
同じ時間を問題演習に使うのであれば、その前にインプットをしっかりして準備万端にした方が何倍もの効果を得ることができ、最終的に近道になります。
 

参考書を読んで終わりにしている

次に、「参考書を読んで終わりにしている」です。
この場合は先ほどとは逆で、アウトプットせずインプットだけで終わっているという点が問題です。
インプットだけで終わってしまうと、その時はしっかり覚えたつもりでも1週間、2週間と時間がたつうちに忘れてしまい、もう一度最初から覚えなおす羽目になってしまいます。
いつでも覚えたことが思い出せるようになるには、インプットした後のアウトプットが重要です。
記憶力がいい人ほどインプットで終わらせてしまいがちですが、次のもう1ステップ、問題演習も忘れないようにしましょう。
 

解答解説を読んで解きっぱなしにしている

最後に、「解答解説を読んで解きっぱなしにしている」です。
これは特に多くの人がやってしまいがちな勉強法ではないでしょうか。
まず、解答解説を読んでいるということから、問題演習、つまりアウトプットしていて間違えてしまった場合の例です。
アウトプットしているというところまではいいのですが、解答解説を読む、つまり情報を得る「インプット」をして終わりにしてしまっていることが非常にもったいないです。
解答解説を読んだら、実際に自分の手を動かしてもう一度同じ問題を解いてみましょう。
解くことができれば問題ないですし、手詰まってしまったらしっかり理解できていないということになります。
自分の理解度を知る上でも、インプット後のアウトプットは非常に重要です。
解答解説を読んだら解きなおしをする習慣を身につけましょう。
 
以上、「インプット」から「アウトプット」という流れについて解説しました。
このことは誰でも簡単に意識することができると思うので、成績が伸び悩んでいる人は要注目です。
 

文章と図で覚える

何か覚えようとするときに、どのようにして知識を頭に入れているでしょうか。
最も一般的なのは、参考書などの文章を読んで、理解して覚えるという流れではないでしょうか。
しかし、理科の場合には図を使いながら覚えると、効果的に知識を定着させることができます
 
例えば、地学分野の天体は、文章だけで覚えようとするとなかなか難しいと思います。
文章を読んで原理がわかったとしても、いざ問題を解くとなるとそれだけでは太刀打ちできません。
このときに、文章に合わせて図も用いることで、より一層の理解が期待できます。
天体の動きを矢印などで表すことで、文章を読むより速く理解できるというのは想像しやすいのではないでしょうか。
 
図の使い方としては、図を見る・描く、の二つに大別できます。
まず覚える段階で、図を見て頭に入れることを意識しましょう。
そのためには、なるべく図解の多い参考書などを選ぶことも重要です。
文章だらけだとなかなか頭に入らず、さらに読む気も失せてしまうことがあります。
図が多く載っているものを選ぶことで、記憶に残りやすく、さらに読みやすくなることが期待されます。
 
次に、問題を解くときやノートまとめなどをするときに、図を一緒に描くことを意識しましょう。
本当に理解できていれば、図を描いて説明できるようになっているはずです。
うまく図が書けないときは理解できていない可能性があるので、もう一度覚えなおしをしましょう。
また、記述問題で図を描くと、採点者にも伝わりやすく、長い文章での説明を端折ることもできます。
問題に応じて、記述の仕方を使い分けることができると、成績アップにつながります。
 
また、表やグラフを積極的に描くのも良いでしょう。
情報が見やすくなるうえ、実際の入試で頻出のグラフや表の読み取りの練習になります。
これからまとめたい情報は、どのように表すと最もわかりやすくなるか、このことを常に考えることができれば考える力がぐっと向上します。
 

文章と図で覚える

ここまで、文章に合わせて図を使うことを説明しましたが、図よりも記憶に残りやすいものがあります。
それは実際の体験です。
例えば、顕微鏡を使った微生物の観察や、簡単な化学反応を実際に起こすことでより詳細な記憶がずっと残りやすくなり、ただ本を読むより理解も深まります。
手軽に試すことができるものは、実際にやってみるというのも確実に勉強になるのでおすすめです。
 
ただし、地層の観察など、なかなか自分でできないものもあります。
そういったものは動画サイトの活用をお勧めします。
動画は体験ほど強烈な記憶にならないかもしれませんが、目と耳を使って覚えることができるので、本を読むだけよりも記憶に残りやすくなります。
体験ができるものは実際に体験を、それが難しい場合は動画サイトなどの活用を検討してみると良いかもしれません。
 
上記のような勉強法にお悩みの際は、家庭教師の先生にお願いするのも一つの方法です。
参考までに下記のページもご覧ください。

中学受験理科<生物分野>の攻略法

 

中学受験理科<生物分野>の攻略法

 

とにかく知識量を増やす

生物分野はほかの分野に比べて、覚えるべき量が多いです。
しかし裏を返せば、たくさん覚えさえすれば点数につながりやすいということです。
覚える量が多く辟易してしまいそうになりますが、演習量を多くこなす必要のある物理などと比べれば比較的短期間での成績アップも見込めます。
もしまだ覚えきれていない範囲があれば、今すぐに覚えるようにしましょう。
その知識が合否を分ける数点分に直結します。
 
どうやって知識量を増やすかですが、まず参考書や教科書の内容は完璧に把握しましょう。
王道な参考書の内容がすべて頭に入れば、簡単に及第点に届きます。
このとき、本を読んだだけではなかなか覚えられないという人は先に述べたように図を用いるなど、工夫して自分が覚えやすい形を模索してみてください。
 
また難関校の入試では、受験生に差をつけるような細かな問題が出題されます。
中堅の学校でも、記述である「虫の模式図を書かせるような問題」など、一風変わったような問題が出題されます。
難しめの参考書、問題集を使って対策しておくことも手ですが、普段から図鑑などを見る習慣をつけておくと良いでしょう。
図鑑は勉強している感がなく、自然と知識を頭に入れることができます。
勉強につかれたとき、気分転換としてパラパラめくってみるのもいいかもしれません。
 

中学受験理科<地学分野>の攻略法

 

中学受験理科<地学分野>の攻略法

 

原理の理解を大切に

地学で重い分野といえば、やはり天体でしょう。
天体は、一見同じような問題が多く出題されていると見ることもできますが、甘く見ていると問題が思うように解けません。
天体では、登場人物が多く出てきます。
まず、自分、太陽、月、星です。天体の問題をスラスラ解けるようになるには、これら4つの要素の関係性、さらに個々がどのように動くのかということを把握する必要があります。
 
これらを理解するために、常に「二つの視点」を忘れず意識しましょう。
二つの視点とは、自分の視点(地球上から見た見え方)と、宇宙からの見え方です。
例えば、地球上からみると月は満ち欠けをしますが、宇宙の中の月という視点で見るとどうなっているでしょうか。
このように、二つの視点からの見え方を考えることで、格段に理解できるようになります。
 
また、天体の場合は常に図を描くことも忘れないようにしましょう。
慣れてくると頭の中で考えて完結させてしまいがちですが、それだとミスが多く起きてしまいます。
慣れてスラスラ解けるようになっても、簡単で良いので図を使って思考の整理をしましょう。
 

簡単に覚えられる方法を見つける

地学では、天体のほかに天気、河川、地層などの問題が出題されます。
とくに地層と岩石の範囲は聞きなれないような単語が多く出てきて、それらを答えさせるような問題も頻出です。
しかし、原石の名前を覚えるときに、これまでの説明のように原理を理解して…というわけにはいきません。
 
岩石の名称には原理も何もなく、ただひたすら名前を覚えるしかありません。
何度も繰り返して覚えるということも大切ですが、覚えるだけにたくさん時間を使ってもいられないので、簡単に覚えることができる方法を模索しましょう。
よくあるのが語呂合わせです。
ほかの教科にも言えることですが、ただ覚えてしまえば良いという内容の場合は、積極的に語呂合わせなどを使っていきましょう。
 

中学受験理科<物理分野>の攻略法

 

中学受験理科<物理分野>の攻略法

 

演習量がものをいう

物理分野で大切なのは、とにかくアウトプット・演習をこなすことです。
物理分野に関しては覚えるべき量というのはそう多くありませんが、その知識をどのように運用するかが求められます。
知識の使い方は、とにかく問題を解いて練習することでしか身につけることができません。
さらに、なるべく速くて正確な計算も、いきなりできるようにはなりません。
計算ミスなく問題を解ききれるようになるために、インプット後のアウトプットを重点的に行いましょう。
 
また、てこや滑車などの力学分野においては図で解くことを意識しましょう。
ほとんどの参考書でも、これらの分野は図解されていると思います。
その図などを参考にして自分で解く際にも図で整理するようにしましょう。
 

中学受験理科<化学分野>の攻略法

 

中学受験理科<化学分野>の攻略法

 

計算力をあげておく

化学分野においては、計算が多く出題される傾向にあります。
さらに立式も、算数のように頭を働かせる必要のあるものが多いです。
本番で焦ってしまわないように、日頃から計算練習は積んでおきましょう。
せっかく原理や考え方がわかっていても、計算でミスしてしまってはとても勿体ないです。
わかった問題はすべて点数に変換する心意気で勉強に臨みましょう。
 
また、化学ではグラフの読み取り問題も頻出です。
特にものの解けかたの問題などは、グラフの読み取りに合わせて複雑な計算も要求されるため、同じような問題でも何度か解いて、解き方をマスターできるようにしましょう。
 

実験の様子を知っておく

近年よく出題されるのが、水溶液の色の変化や燃え方の様子など、実験の様子を答えるような問題です。
問題を解いているおかげで大体の実験の流れはわかっていても、実際に実験して得られるものと比べると大きな差があります。
 
簡単に実験できるようなものは、ぜひ一度試してみてみると良い経験になります。
実際に実験することが難しい場合は、動画を使って実験の様子を見てみましょう。
実際の様子を目で見て知っておくことで、入試の問題にも難なく対応できる状態に近づきます。
 

おすすめの問題集、参考書

 

おすすめの問題集、参考書


最後に、おすすめの問題集、参考書をいくつかご紹介します。

小学高学年自由自在 理科(受験研究社)

ページ数も多いですが、受験に出てくる事柄をほぼすべて網羅していて、たくさんの図表を使って解説しています。
参考書を読んで覚えるのはもちろん、わからない問題に直面したときに辞典代わりに使うこともでき、参考書として1冊は持っていて損はない本です。
 

中学入試まんが攻略BON!(Gakken)

まんが形式で理科の事象の仕組みを解説しているため、参考書を読んでもよくわからない、独学で受験勉強をする必要がある人には特におすすめです。
理科は目に見えないものをイメージする必要がありますが、漫画で解説することによって簡単にイメージしやすくなっています。
 

中学入試よくでるランキング理科(日能研教務部)

この問題集は無駄なくよく出る問題を収録しているため、ある程度インプットが終わった後の問題演習には最適です。
チャック問題もまとめられており、入試直前の確認にも使用できます。
難易度の高い総合問題も収録されているため、幅広いレベルに対応しています。
 

特進クラスの理科 難関・超難関校対策問題集(文英堂)

難関校を目指している人におすすめの問題集です。
標準的な問題集がある程度解けるようになったら、難しめの問題集にチャレンジしてみましょう。
腕試しにももってこいです。
難関校の過去問を収録しているため、本番と同じような問題で演習をしたい人にもおすすめです。
 
ちなみに、家庭教師ファーストでは市販の問題集での指導も可能です。
もちろん塾のカリキュラムに沿った指導もできます。
下記のページも参考にしてみてください。

 

まとめ

今回は中学受験の理科の勉強法についてご紹介しました。
少しでも参考になればうれしいです。
 
中受の理科は複雑な考え方やテクニックがたくさん出てくるので、一人で勉強するのが難しい場合もあると思います。
そんな時のためにも身近に頼れる先生がいると頼もしいですね。
わからないことは、すぐ解決して自分の力に変えていってください。

中学受験の理科は4分野!問題の傾向はある?

中学受験における理科の問題の特徴や、分野別の出題範囲を解説します。

理科の出題傾向と小学校で習うカリキュラムとの違い

中学受験の理科では、小学校で習う生物・地学・物理・化学の各分野から偏りなく出題されます。そのため不得意分野があると高得点を目指すことができません。

また学校によっては、通常の小学校で習う内容だけでは対応できない場合もあるのです。最近では知識を問われる問題ではなく、思考力を問われる問題も増えており、中学受験に特化した勉強が必要となります。

さらにカラー印刷された写真や図が掲載された問題も増えているため、用語を暗記するだけでは対応しづらいのが現状です。

なお配点は、国語・算数が各100点満点、理科・社会は50点満点という学校もあります。

一般的な中学受験の理科の出題範囲について

生物・地学・物理・化学の分野別の、おもな出題範囲を下記に示します。

生物 植物、動物、人体
地学 天体、天気、地層
物理 音、光、電気、熱、てんびん、ばね、輪軸
化学 体積、結晶、金属、pH、濃度、気体

おもな出題範囲だけでも膨大な範囲を勉強することがわかります。

ただ押さえておくべき知識や考え方には型があり、型を覚えていれば解くことができます。

また中学受験の理科は大問の中にいくつか小問が設けられています。関連する小問が多く、問1と問2が解けたら問3も解ける場合も少なくありません。大問を丸ごと失点するリスクが少ない点から見ると、理科は得点を稼げる科目です。

生物・地学・物理・化学の分野別!中学受験の理科の勉強法

「中学受験の理科の勉強法がわからない」と悩んでいる子どもに向けた、効率的な勉強法や学習のポイントを解説します。

理科を効率よく勉強・暗記する方法

理科は下記の順で勉強すると、効率的に問題が解けるようになります。

  • 知識の定着
  • 演習問題
  • 入試問題

この順で勉強する理由は、インプットしてから、問題を解いてアウトプットさせると、知識が定着しやすくなるためです。

反対に暗記だけで終わると、アウトプットができず時間が経つと忘れてしまいます。またいきなり演習問題を解いても、インプットができていないため、何を問われているか問題を理解できません。

そして暗記と演習問題をこなせば、入試問題にも対応できるレベルになっています。そのため暗記・演習問題・入試問題の順は非常に重要です。

なお理科は、文章と図をセットで覚えると記憶に残りやすくなります。例えば教科書や問題集に掲載されている植物の絵をノートに写し、そこに部位の名前を書き込むなどです。

演習問題を解く際も図やグラフ、表を書くようにしましょう。例えば食塩水濃度の問題では、ビーカーに水や塩を入れた実験を題材に、濃度や水・塩の量などが問われます。実際に図や表にまとめると、何を問われているのかが明確になり、どんな計算式を使えばいいかが見えてきます。

理科はイメージが大切になるため、必ず図やグラフ、表を書き込みましょう。

理科の出題範囲別の学習のポイント

生物・地学・物理・化学における、分野別のおもな学習のポイントは下記の通りです。

生物 暗記
地学 暗記と原理の理解
物理 原理の理解
化学 計算問題
生物

生物は基本的な知識問題がメインとなり、細かな知識を問われたり、実体験ベースに考察したりする力が必要となります。難問も出題されることが多いです。ただし生物の問題は、ほぼ出尽くしているため、過去問を解けば傾向がわかることが多いです。

地学

地学は暗記と原理の理解が必要です。地学もある程度パターンが決まっているため、何度も解くことで解法を習得できます。

物理

物理は暗記問題が少なく、いかに原理を理解しているかが最重要ポイントです。知っている原理や公式を使って解答するため、気づきや途中式をメモすると整理しやすくなります。

化学

化学ではほとんど計算問題が出題されます。比を使った計算箇所が多いため計算が得意な子どもは点数を取りやすくなります。ただ問1を間違えると、それ以降の問題も全て不正解となる問題がある点には気をつけましょう。

理科が苦手な子どもの特徴と対策

理科が苦手な子どもの特徴は下記の通りです。

  • 身の周りに興味や関心がない
  • 覚えることが苦手
  • 問題に不慣れ

理科に興味や関心がない子どもは実体験が不足している可能性があります。また机上の勉強と身近な現象や日常の科学がリンクしていないことがあります。
そのため科学館やプラネタリウムなどに連れていくとよいです。机上の勉強だけでは理解しにくい内容も、身を持って体感すると、興味や関心が強まります。

また平均点に満たない場合は知識が定着していない可能性が高いです。知識が定着していないと問題も理解できないため、ますます理科の苦手意識が高まります。中学受験では深く問われる問題もあり、基本的な用語だけではなく意味まで確認しましょう。

そして中学受験の問題では基本知識でも問われ方が違うと答えにたどりつけないことがあります。
また、初見の問題でも与えられた条件や表・グラフを読み取って自分の知識と照らし合わせ答えを導くことが必要となります。
よって、演習問題や過去問は数をこなし慣らすことが大切です。

中学受験の理科を暗記で覚えるコツは?自宅学習のポイント

理科の自宅学習のポイントは、興味・関心を持たせることです。そのためには、天気や天体、植物などの、日常生活に転がっている理科に触れさせることがおすすめ。

例えば天気予報士が「寒冷前線が通過し、激しい雨や落雷に注意が必要です」と説明していたら、参考書などで寒冷前線について子どもと一緒に確認しましょう。

すると「寒冷前線には、通過時に局所的に短時間強い雨を降らせる特徴がある」とわかり、「だから天気予報で言っていたのか」とつながりができます。そして寒冷前線を身近に感じ、興味が沸く可能性があるのです。

そして保護者の方のNGな教え方は「理科が苦手」と決めつけることです。子どもが理科が苦手と思い込み、得意な単元も見いだせなくなるためです。

理科は4つの分野の中に細かな単元が多くあり、一つくらいは好きな単元が見つかることが多いです。好きな単元があれば自主的に勉強するため、得点アップにつながります。「理科が苦手」と決めつけず、まずは興味・関心を持たせるようにしましょう。