福岡県公立高校入試数学の傾向

平均点の推移について

入試傾向解説(福岡/数学)平均点

まず過去7年間の平均点の推移です。2019年度、2020年度は2年連続でややアップしていましたが、2021年度は難易度が上がり、4.8点ダウンしました。2021年度はコロナ禍による休校の影響で「三平方の定理の利用」は出題範囲から除外となりましたが、例年同様、完全記述問題が多いので、問題文を丁寧に読み取る力、(複数の条件から1つの結論を導く)論理的思考力が必要です。また、やさしい問題でミスをせず、確実に正解することが大切です。

問題構成と配点について

入試傾向解説(福岡/数学)構成と配点

大問は6問構成です。大問1の配点は3年連続ですべて1問2点、また完全記述の配点は16点でした

得点率は、例年80%を超えている大問1が75.4%、大問3、4、5、6はすべて50%未満で、特に、大問6の空間図形は19.5%でした。昨年度は出題範囲が変更され、中3の2、3学期内容の出題は8点でしたが、例年60点満点中20~22点が中3の2学期以降の内容なので、今後の学校授業もとても大切だということを覚えておきましょう。

今後の勉強法について

入試傾向解説(福岡/数学)勉強法

過去問演習は時間を測ろう

①入試過去問1回分のテストを45分で解答し、5分で見直しする癖をつけることと、弱点単元を繰り返し解くことで、総合力アップ・弱点克服を狙いましょう。

宿題や間違いのやり直しを徹底

②記述力アップとミス撲滅のため、「考え方」や「証明」をくわしく書き、しっかりと目で確認をしましょう。

目標点に合わせた問題を適切に選ぶ

③入試に向けて設定している目標点に合わせた問題を確実に得点できるように練習しましょう。数学が苦手でも平均点は取るようにしてください。

テストでの実践項目

入試傾向解説(福岡/数学)実践項目

時間配分に気をつけよう

45分で解答、5分で見直しを徹底。[4][5][6]の最後の問題に時間をかけ過ぎない。[1]は最大7分で解く。

ミスがないか確認を

[1]は最後の5分で必ず見直しを。符号や約分、ルートの中、計算の順序が正しいかなどに着目してください。解法がわかる問題を確実に得点できるように心がけましょう。

記述の項目をすべて書いているか確認

「解の吟味・過程・理由」を書いているか、「合同条件・相似条件」は合っているかを確認しましょう。

以上3点に加え、解答欄は空欄にせず、必ず数字で埋めることも大切です。いずれにしても、解法がわかる問題に集中して、確実に得点するように心がけて解答をしましょう。

※この記事は「新教育Vスタ」および福岡の学習塾「エディナ」の調査・分析と監修のもとで書かれています。

数学はほとんどの高校で入学試験の問題として出題される科目です。

しかし、苦手科目が数学という人は少なくありません。

数学対策は必要だけれど、具体的にどのように対策をすればいいか悩んでいるという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、数学の勉強方法について紹介し、どのように対策すればいいかを説明します。


まずは基礎的な計算力を身に付ける。

 

 

数学の成績を上げたいなら、まずは計算力をつけるべきです。

数学にはさまざまな問題がありますが、計算なしで解ける問題はほぼありません。

数学の成績が伸び悩んでいる人の多くには、基礎的な計算が素早く正確にできていない傾向があります。

数学は積み重ねの科目であるため、基礎から応用へ実力をアップしていく必要があります。

いきなり難しい問題を解こうとしても基礎がわからなければ解けないというのが数学の難しさでもあるのです。

また、問題の解き方がわかったとしても、その問題を解くうえで求められる計算を間違えてしまったら正解できません。

ですから、計算力をつけることが成績アップのためには必須です。計算問題は数学の基礎と心得ておきましょう。

計算を得意にするためには、基礎問題だけでも構わないので何度も繰り返して解き、トレーニングをしていくことが大切です。高校受験であれば、まず小学生レベルの四則計算がきちんとできているかを確認します。簡単に思えるかもしれませんが、小学生レベルでも複雑な問題はたくさんあります。

小学生レベルの問題が難なく解けるようになったら、次は中学1年生レベルです。中学1年生では正の数・負の数、文字式、方程式などが範囲となります。中学1年生用の計算問題集を用意して、間違いなく解けるかやってみましょう。これがクリアできたら中学2年生レベルの式の計算、連立方程式、そして中学3年生レベルの式の計算、平方根、二次方程式へと順にレベルアップしていきます。


基礎的な問題を覚える

 

 

計算問題が中学3年生レベルまで正しく解けるようになったら、次は数学の基礎問題と呼ばれる問題とその解法を覚えます。基礎問題とは、問題集などで基本のページに載っている問題、各単元の最初に載っている問題のことです。これは、その単元で学ぶ内容をもっとも簡単かつ的確に表している問題なので、しっかり理解しておかないと応用問題に進めません。

同じ問題で構わないので、何度も解いて問題の解き方を覚えることがポイントです。基礎問題は一目で解けるレベルにする必要があるので、間違えた場合は必ず繰り返し解き直し、しっかり身につけることが大切です。最終的に、少し数字や出題形式を変えて出されても、あの問題に立ち返って考えればいいとわかるくらい理解しておくことが重要になります。


 

応用力を身に付ける。

計算をマスターし、基礎問題もしっかり理解できたら、次は応用力を身につけるステップへと進みます。応用問題と聞くと、難しいことをやらなくてはならないように感じますが、実は応用問題は基礎問題の組み合わせでできています。ですから、応用力とは与えられた問題を基礎問題に分解して考えられる力ということになります。


応用問題を解く際は、その問題は基礎問題の何と何を組み合わせてできているのか考えるクセをつけましょう。基礎問題をきちんとマスターできていれば、自分で分解できるはずですし、解説を読んだときにすんなり理解できるでしょう。もし、解説を読んでもよくわからない場合は、基礎力がまだ足りていない可能性があるので、もう一度基礎に戻って復習し直します。応用問題に慣れてきたら、たくさんの問題を解いてさまざまな問題のパターンに慣れていきます。

 

2020年福岡県公立高校入試・数学

 

大問1の出題内容(小問集合)

(1)四則計算

(2)加減乗除の混じった文字式の計算

(3)平方根の計算(減法、有理化含む)

(4)一次方程式の計算

(5)2文字式の計算(等式)

(6)反比例(yの値の算定)

(7)二次関数のグラフの描図

(8)度数分布表(相対度数の算定)

(9)推定問題

 


2020年福岡県公立高校入試・数学

試験問題

大問1

解答解説

2020年福岡県公立高校入試・数学

大問2の出題内容(文字式の文章題)

試験問題

解答解説

2020年福岡公立高校入試・数学

大問3

試験問題

2020年福岡公立高校入試・数学

大問4

試験問題

2020年福岡公立高校入試・数学

大問5

試験問題

2020年福岡公立高校入試・数学

大問6

試験問題

解答及び配点

2019年福岡県公立高校入試数学問題大問1

2019年福岡県公立高校入試数学

試験問題大問2

2019年福岡県公立高校入試数学

試験問題大問3

2019年福岡県公立高校入試数学

試験問題大問4

2019年福岡県公立高校入試数学

試験問題大問5

2019年福岡県公立高校入試数学

入試問題大問6

 

解答及び配点

2018年福岡県公立高校入試数学

入試問題大問1

高校受験は基本的に5教科か3教科で、数学は必須になっていることがほとんどです。ですので、数学がどんなに嫌いでやりたくなくても、志望校に合格するためには勉強が不可欠です。また、問題も幅広い分野から出題されるので、「この分野は難しいから勉強しない!」という考え方は少々もったいないと思います。

 

数学を学ぶ理由 – 数学は役に立つ! –

そもそもなんで数学を勉強するのか、数学なんて将来の役に立つのか、こういった疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。この疑問について、万人が納得する回答はいまだに出てきていないのではないかと思います。ここでは、皆さんよりほんの少し多く数学を勉強しただけの大学生としての考えを述べておきます。
 
まず、「数学」は間違いなく役に立ちます。筆者は理系ですので、大学では自然科学の内容を学ぶことが多いのですが、すべての場面で数学の知識が必要です。数学を知らなければ自然のことを理解することもできないし、便利なものを創ることもできない、そう言われているように感じます。
 
ですが、考え方を変えてみれば、数学という学問を1つ学ぶことによって、車を作りたい、飛行機を作りたい、スマホを、洋服を、薬を、シャーペンを、おいしいカレーを、…あらゆる目的の達成に近づくことができる、と思っています。これはとても効率のいいことだと思いませんか?
 
数学は抽象化や一般化が得意だと思っていて、例えば「みかんが2つあります。1つ食べました。残りはいくつ?」という問題と「パソコンが2台あります。1台破壊しました。まともなパソコンは残りいくつ?」という問題、どちらも同じ「2-1=1」という計算ができます。数えられるものだったら、この世にないものであってもこの計算ができます
 
これが可能なのは、数学では1や2、+や−など抽象的なものを扱っているからです。それ故に苦手だと感じる人も多いのだと思います。ですが、この性質のおかげで、具体化の仕方を変えるだけで幅広いことに対応できてしまう便利なものなのです。
 

数学を学ぶ理由 – 人生の役に立つ! –

じゃあ、数学が役に立つことは何となくわかったけど、それを学んで人生に役に立つのか、数学を使う仕事に就くつもりもないし…と考えている人もいるかと思います。確かに数学を直接使わなくてもできる仕事はあると思います。筆者もここまでの文章は数学の知識をほとんど使っていません。
 
ですが、抽象的なものと具体的なものの行き来はあらゆる場面で必要です。筆者の文章も、抽象的なものと具体的なものを合わせて書いたつもりです。こうすることによって、筆者の文章が皆さんにとって「わかりやすい」ものになるのではないかと考えたからです。
 
数学を学ぶことによって、自分の中の抽象的なものの世界を広げ、それをあらゆるアイデアによって幅広く具体化していく。これができるようになれば、あらゆる面で筆者たちの人生は豊かになるのではないかと考えています。
 

高校受験「数学」の勉強方法について

 

高校受験「数学」の勉強方法について

 

 

演習で経験を積み、パターンに慣れる

いよいよ本題の、数学の勉強法について筆者の考えを書いていきたいと思います。一言で言ってしまえば、筆者が思う高校受験のための数学の勉強は「いろいろなタイプの問題にあたって、経験を積む」ことが重要であると思っています。

 

というのも、所詮は入試ですので、1時間程度で学生のこれまでの学習の成果を見なければなりません。そのためには、出題者も重要なテーマを絞って出題する必要があります。したがって、ある程度問題のパターンが限られてくることが予想できるでしょうし、実際筆者の経験上そうだと思います。

 

過去問を分析する

これは大学受験でもよく言われることですが「過去問分析をしっかりしろ」ということです。上述の通り、重要なテーマが絞られているはずですから、出てくる単元や問題の形式が同じ、ということもよくあります。筆者の地域の受験は、傾向がほとんど変わらず、問題が予想しやすかったです。

 

私立高校も、その学校の特色や、重視する能力によって問題の形式が毎年似ていることがあります。その場合、問題の形式を知っていることは大きなアドバンテージになります。勉強も効率的になりますし、試験に向けての安心感が変わると思います。
 
ですが、当然ながら突然傾向がガラッと変わってしまうこともあります。そのようなときにうろたえず、落ち着いて、自分が勉強した内容と結び付けて解答できるかも重要な能力だと思います。この時、いろいろな問題に触れておけば、そういった場合の対処がしやすくなると思います。
 
「過去問を分析しろなんて言われても、自分ではできないよ」という方もいると思います。実際、自分だけで過去問を分析するとなると、そもそもの方向性が間違っている、という可能性もあります。そんなときは、家庭教師の先生に頼むようにしましょう。その方が圧倒的に効率が良いはずです。
 

計算ミスをなくす

また、計算ミスが多いという場合、見直す癖をつけましょう。因数分解したら、展開して確かめる。連立方程式は解が出たらもう一度式に代入して成り立つか調べる。試験で見直す時間がない場合、問題練習を繰り返して基本的な問題を(見直し含め)瞬殺できるように反復練習しましょう。
 

数学の時期別勉強法~中学2年の終わりまで~

 

数学の時期別勉強法~中学2年の終わりまで~

 

 

中学2年の終わりまでは授業を中心に学習を進めるのが良いと思います。数学は積み重ねの要素も大きいですので、例えば一次方程式が解けなければ連立方程式が解けない、といったようなことは往々にしてあります。また受験でも、積み重ねの一番上を問うことで、その基盤の盤石さを試す、ということもあります。

 

したがって、中学2年の終わりまでに2年までの学習の不安要素をなくしておけるということは、今後受験に向けた勉強をしていくうえで大きなメリットになります。ここで不十分な理解の単元があると、3年生になった時の勉強が非効率的になります。一次方程式が解けないのに連立方程式を学んでも、いまいちよくわからず、さらに借金をためてしまうことになるのです。

 

授業を最大限活用しよう

とは言っても、皆さんの中には部活動に所属している人も多いかと思います。部活動でなくても、何か課外活動をしている人もいるかもしれません。そういった人はまずそちらを全力で取り組みましょう。中学でしか経験できない、貴重な体験もあります。そこで得られる学びは今後の人生に大きな影響を与えるでしょう。

 

では、勉強をおろそかにしていいかというと、もちろん違います。皆さんは「両立」しなければなりませんし、できるはずです。でも、部活は夜遅くまであるし、へとへとだし、いつ勉強するのがいいのかわからない…と思っている人もいるでしょう。大丈夫です。皆さんは毎日5時間必ず勉強しています。いつ?それは、50分×6の授業です。

授業中は勉強以外、ゲームもスマホもラインも漫画を読むこともテレビを見ることもお菓子を食べることも、できません。勉強しかできません。でしたら、この時間を最大限活用して、授業以外での勉強時間をできるだけ減らせるよう努力しようと思うのは自然な発想だと思いませんか?

 

なんとなくですが、周りの東大生を見ていても、勉強するときと、遊ぶとき、その他の活動をするときなど、切り替えがうまい印象があります。小学生のころよく「けじめをつけなさい」といわれたことがあると思いますが、確かにそれがしっかりできる人はあらゆる分野で活躍できるのではないかと思っています。

 

何かをやると決めた(決められた)時間はそれに集中する。それ以外のことは考えない。そういった姿勢は社会に出ても重要になるのではないかなと考えています。ぜひとも授業中くらいは、頭をフル回転させて、授業の内容を完璧に吸収しましょう。授業中ぼーっと変なこと考えている時間は、逆に自分の自由な時間を減らしているのかもしれません。

 

授業の受け方 – 流れを意識しよう –

では、どのように授業を受けるべきか、についてですが、これは正直個人差が大きい気がしています。ノートを書きながらだと話に集中できず、結局のところ板書を写すだけのロボットになってしまう、という人もいれば、話を聞きつつ自分の手で数式を解いたりいじったりすることで、より深く理解することができる、という人もいます。

 

個人的に、授業を受けた結果として一番良い状態は「自分でその授業を完璧に再現できる」ということなのではないかと思っています。しかも何も見ずに。数学だったら、先生が解説した定理や公式を自分がまったく同じように解説できることとか、先生が解説した問題を全く同じように解いて、ポイント解説ができるということです。

 

ここで勘違いしてはならないのは「先生の言葉を一言一句丸暗記しろ」と言っているわけではありません。先生が「えーっ、」といった回数を間違えたとか、そんなことはどうでもいいのです。筆者が重視しているのは授業の「流れ」です。

 

授業には「流れ」があります。先生は当然ながら、生徒に授業をわかってほしいという思いで授業をするため、何かを説明する順番、生徒が興味を引きそうな具体例や雑談、理解が進む練習問題の提示、授業内容に沿った論理的な解説、様々なことを工夫します。それらの流れ方を俯瞰的に、大局的にとらえることが重要だと考えています。

 

その流れの一部を切り取ったのが板書であり、ノートであると考えます。例えるならば、授業をアニメだとしたとき、板書やノートはスクリーンショットみたいなものだと思います。アニメを見ていて、重要なシーンやカッコイイシーンをスクリーンショットに収める、そしてそのシーンを思い出すかのように、後からその写真を眺める。

 

例えが少々オタクよりだったかもしれません…。イメージが伝わってくれれば幸いです。筆者の言いたいことは、そのスクリーンショットから、アニメの展開を事細かく思い出せることが重要、ということです。逆にアニメの展開を再現するためには、アニメを見ながら適切なタイミングでスクリーンショットをしなければなりません。
 

思い出すきっかけを意識しよう

筆者の場合、ノートは見やすさよりも、流れを重視していました。ですから、流れの要素として不可欠だと思ったものは、板書にあることもないことも書くようにしていました。「これを書いておけば、その辺で話していた話題がいつでも思い出せる」というものを集めていました。
 
もちろん、思い出すきっかけとなるものは人それぞれ違いますし、量も違います。自分にとって一番授業が再現しやすいノートにすればいいのではないかと考えています。ちなみに、筆者は教える側を少しだけ経験しましたが、流れを板書に完全に書きだすことは困難で、つい口頭で進んでしまうことがあります。口頭のほうが楽ですので。軽く参考にしてください。
 

定期テストに全力で取り組もう

ところで、筆者の県では内申点は中三のものを利用していましたが、中には中1、2のものも使う県があるようです。
 
内申については次の時期の話で詳しく述べますが、中学1,2年の成績も受験で使う場合は、課題は当然しっかりと出し、各回の定期テストを全力で取り組んでください。定期テストは(普段から授業をしっかり受けていれば)学習内容の定着に非常に有効だと考えています。
 

数学の時期別勉強法~中学3年夏まで(部活引退まで)~

 

数学の時期別勉強法~中学3年夏まで(部活引退まで)~


 
今までは中学2年までの話でした。これからはいよいよ3年生です。受験まであと一年。といっても、部活動は最後の大会まであと少し。みんなも気合が入っている。そんな状況だと思います。
 

部活は全力でやりきる!

基本的には自分の活動をやり切ったほうがよいと考えています。ここで最後まで頑張り切れなかった、という経験をしてしまうと「自分は最後まで頑張り切ることができない人間なのだ」と勝手にマイナスの自己暗示をかけてしまう可能性があるためです。「自分は頑張ることができる人間だ。必ずやり遂げられる。」という自信は持っておいて損はありません。
 
これは結果に関係ありません。「結果が出せる」ということと「努力できる」ということは、相互作用しているとしても別物だと思っています。悔いのない中学最後の大会などを迎えてほしいと考えています。
 

内申点を意識する

勉強の話ですが、中3からは内申が重要になってくることが多いと思います。内申のつけ方は学校や先生によって違うかと思いますが、大体は授業態度や課題の成果、後は定期テストの点数、実技系ならばそれぞれ発表や作品などで決まるのではないかと思います。
 
まあ「先生に気に入られたほうがいい成績が付きやすい」というのはあるかもしれませんが、よほど反抗的な態度をとらない限り、変に成績を下げられることはないと思いますし、真剣に授業に取り組んである程度結果が出せれば十分だと思います。
 
この時期は部活などとの両立が一番大変な時期かもしれませんが、「けじめをつけて」乗り切りましょう。また、中学2年までの内容に不安がまだ残っている場合、教科書の内容レベルは少なくとも押さえておきましょう。
 

数学の時期別勉強法~中学3年夏休み~

 

数学の時期別勉強法~中学3年夏休み~


 
この時期には部活動などを引退して、受験勉強に切り替える人が多いと思います。実際、ここでスパっと切り替えられるかどうかは結構重要だと考えています。今まで勉強時間があまりとれなかったので不安、という人も、焦らず着実に勉強していきましょう。
 

夏休み前までの内容を完璧にする

夏休みは中学3年前期までの内容を完璧にする最後の機会だと思います。特に数学は、積み重ねが重要で、一朝一夕で成績が上がるものではありません。ですから、受験まであと半年くらいに迫ったこの時期に、中3前期までの内容を完全に(できればこの分野の受験問題で戦えるくらいまで)身につけておく必要があります。
 
したがって、特に難関校を目指す人は先取り学習を進めてもよいかもしれません。2学期の授業がよい復習にもなります。ですが、注意点として中3前期までの内容に不安がある場合は、そちらを完成させることを優先しましょう。
 

模試を受けて復習する

またこの時期には塾や予備校等で模試をやると思います。模試はこれから月1くらいで受けていくのが良いかと思います。模試は試験の雰囲気を体験したり、アウトプットの練習ができたり、自分の苦手分野、科目がわかったり、受験で出そうな問題の対策になったり、周りの受験者のレベルがわかったり…いいことばかりです。
 
模試を受け終わったら、必ず復習しましょう。絶対に。なにがあっても。模試の問題は受験のプロが本気で入試に「模」して作っているので、勉強になります。そのまま入試に出てもおかしくない問題ばかりですので、とても効率がいいです。
 
また、目標偏差値とのギャップを知る機会にもなります。自分は今どのくらいの立ち位置にいて、どうすれば合格の定員に入れるのか、考えることができます。「計算ミスがなければあと10点上がったのに…」「連立方程式はみんな解けていないのか。これは勉強すればできるようになりそうだし、差をつけられそうだ」とか。今後の勉強方針にもつながりますので、隅々まで結果を研究しましょう。
 
まさに「孫氏」の「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」です。
 

数学の勉強は午前中が良い?

また、一日の中で午前中は数学をやるのに向いている(思考力を使う)、と教わったことがあるので参考にしてみてください。それから、月単位の目標(この問題集2週!など)とそれに応じた週単位の目標(問題30問!など)とそれに応じた日単位の目標(一日5問!など)を決めると計画的に学習が進みます。
 
この時期に過去問を少し見てみてもいいかもしれません。当然まだ習っていない分野もあると思うので、まともに解けないと思いますが、ゴールを知っておくことは知らない時よりも進みやすいと思います。
 
<h3数学の>時期別勉強法~中学3年秋~

 

数学の時期別勉強法~中学3年秋~


夏休みが終わって、中には学校行事がある人もいるかと思います。ここもやはり「けじめ」が重要です。それぞれのやるべきことを明確にして、一つ一つ集中して取り組むとよいと思います。勉強は授業を中心に、受験レベルに近い演習問題を積極的に取り組んでいきましょう。先取り学習をしていれば、ここで分野融合問題に積極的に取り組むことができます。
 

何度でも手を動かして演習!

解けなかった問題は、真っ白い紙に、何も見ずに答案が描けるようになるまで何度も練習しましょう。繰り返しはどんな勉強においても有効だと思います。その際、なぜこのような計算をするのか、何のためにこれを示したのか、1行1行自分に説明しながら書きましょう。大局的にみることができるか、ここでも重要です。
 
また、数学においては手を動かすことが重要です。答えを眺めて、はいおわり、ではなく、自分の手で書けるようになるまで練習したり、公式を習ったら、具体的な数字で試してみたり(抽象的なものの具体化)など、手を動かして、書いて考えることは今後の数学の学習でも非常に有効だと思っています。
 

数学の時期別勉強法~中学3年冬・直前期~

 

数学の時期別勉強法~中学3年冬・直前期~


成績も出て、受験までの最後の長期休み、冬休みに入るころには、もう受験校も決まっていると思います。この時期にはもう過去問やそのレベルの問題をゴリゴリ解いてもいいと思います。演習量はしっかりとりましょう。実際の解答用紙が印刷できればそれを使ってみるといいと思います。いよいよ緊張感が増してくるでしょう。
 

受験直前は何をする?

受験前1か月くらいは、新しい問題も定期的にこなしつつ、今までやってきた問題集や模試の復習も繰り返していきましょう。これが自信につながると思います。解けない問題があっても大丈夫。今気づいてよかった。新しい問題は、本番より少し難しい問題に触れておくと、本番難化しても落ち着いて取り組めます。また、記述答案の描き方について先生に質問してみるのもいいかもしれません。
 
本番は自分に自信をもって、堂々と挑みましょう。筆者は当日の朝、鏡に向かって「お前はできる」と3回唱え、思いっきり笑顔を作って家を出ました。試験中頭が真っ白になっても大丈夫。違う問題解いて、もう一度戻ってきたらわかることもよくあります。最後まで自分の学習のすべてを答案に残しましょう。
 
ここまで読んでいただきいかがでしたでしょうか。
とはいえ、自分の勉強法を客観視するのはなかなか難しいものです。
そんな時は、学校の先生や家庭教師の先生に相談するのも一つの方法です。

 

筆者の高校受験について

 

筆者の高校受験について


 
最後に、筆者の高校受験というものがどういうものだったのか、最初に皆様に簡単ですがお伝えしておきたいと思います。この記事を今読んでいる方々も、筆者と重なる部分が結構あるかもしれません。また、これから受験に向けてどんな感じになっていくのか、なんとなくイメージができるかもしれません。
 
したがって、「数学の話しか興味ない!!」という方は飛ばしていただいて構いません。時間は有限ですので、必要だと思ったことだけを取り入れるようにしてください
 

通っていた中学校について

筆者はいわゆる「地方公立」出身です。中学受験もしておらず、中学2年生くらいまでは「受験」というものを全く意識することはありませんでした。そんな感じでしたので、中学校も、家から一番近いところに通いました。徒歩20分ほど毎日歩いて学校に通っていました。
 

部活動について

部活動では剣道をやっていました。部長を務めたりもしました(リーダーシップがあったとかではなく、単にまじめキャラだったからだと思いますが)。先生方やコーチの方々も熱心に指導してくださり、週6日、平日は日没まで、土日は午前中、充実した稽古をやっていました。先生が結構すごい方でしたので、土日には練習試合にも参加させていただくことができました。
 
とは言っても、筆者自身はそこまで強かったわけではなく、レギュラーを行ったり来たり、といった感じでした。それでも中学三年の夏の大会では、団体戦で県大会に出場し、(県大会ではすぐ負けてしまったので)7月の後半くらいで部活動を引退しました。
 

部活引退後

部活動を引退してすぐ、筆者は生まれて初めて「塾」に通い始めました。本格的に高校受験について考えだしたのもこのくらいの時期だったかと思います。はじめは(なんとなく)地域で2,3番目くらいの偏差値の高校を目指していましたが、高校の体験入学のようなものを経験した後、どうしても地域トップの某高校に行きたい!となり、目指し始めました。
 
夏休みは「人生で一番つらい1か月にしろ!!!」とあらゆる面で発破をかけられたので、びびって、それはもう、必死に勉強していました。具体的に何時間とか、問題集何ページとかは全く覚えていませんが、勉強をしていない時間の罪悪感が尋常ではなかったのを覚えています。
 

中学3年の2学期

2学期になると中学校の2大行事、体育大会と合唱大会がありました。中学最後ということでみんな気合が入っていました。このころは勉強を優先して行事をさぼって……なんてことはしたくなかったので、普通に、というか積極的に参加していました。家で勉強するようにしていました。
 
行事も終わり、寒くなってくると、いよいよ学年全体の雰囲気も受験モードになります。筆者もこのくらいの時期から休み時間も勉強したり、先生に積極的に質問しに行くようになったりしました。筆者の頭にあることは一つ、「遊んだら落ちる遊んだら落ちる遊んだら落ちる遊んだら………。」
 
また、筆者の志望校は公立でしたので、内申が重要でした。一応地域トップ校を目指していたので、「40は最低限、45は珍しくない」みたいな雰囲気でした(5段階評価×9教科で45がMax)。今思うとなかなか恐ろしい。苦手な美術も時間をかけて丁寧に作品作りをしました。テスト勉強も徹底的にやりました。課題もすべて評価A+を目指しました。裁縫の玉止めは全然うまくいきませんでした。
 
なんやかんやで先生方もみんな筆者が某高校を目指すことを知っていたのか、お情けで45をいただくことができました。感謝しかないです。ここで心の余裕が少しできたかと思います。また、中学の内容がこのあたりですべて終わったかと思います。あとは追い込みです。
 
冬休みも、「人生で一番つらい冬(以下略)」といわれていたのですが、塾の冬期講習や課題などに暇を与えられなかったように思います。このころはだんだんと模試の成績も上がってきましたが、何しろ筆者は受験が初めてで、「落ちる」ということにとてつもない恐怖感を抱いていました。したがって、受験期を通して一度も「油断」はなかったのではないかと思っています。
 

いよいよ高校受験本番

2月、いよいよ受験が始まります。まずは滑り止めのための私立高校受験です。地方あるあるなのかもしれませんが、公立高校が第一志望という人がほとんどでしたので、私立はよほどのことがない限り合格にしてくれる、という話を聞いていたのですが、緊張しました。かなり。とは言っても基本的な問題が多かったので、落ち着いて解けました。
 
結果は、合格。ここで少し安心しつつ、1か月後の公立受験に向けて最後の追い込みをしました。記述答案の錬成や難問対策。「自分ができないのなら、どうせみんなもできない。」という圧倒的自信をつけるために、あらゆる問題を解いて、徹底的に仕上げました
 
そして3月某日、公立高校受験。結果的にいつもより平均点が10点くらい低い難しいテストだったのですが、試験後はほぼ落ちたと思っていました。合格発表の日も半泣きで見に行きました。番号が並んでいる掲示板の前、時刻は発表の1時間後、シンと静まり返る中、父と二人。
 
初めに口を開いたのは父でした。「お、あるよ。」筆者の眼球の動きが高速化。そして、「……ある……!」合格していました。今でも鮮明に覚えています。憧れの高校が自分を認めてくれたのだと、載っている番号からひしひしと伝わってきました。本当にうれしかったです。
 
筆者の高校受験はこのような感じでした。以上のような体験をもとにした発言であることを理解していただいて、絶対的に正しいとは思わず、(それなりには信頼できる)参考として読んでいただけたらと思っております。
 

最後に(まとめ)

これまで長々と筆者の考える勉強のコツについて書いてきましたが、これはあくまで一人の大学生の主観的な意見にすぎません。過信しすぎず、参考にしていただければ幸いです。結局最後は、自分の頭で考え、試行錯誤し、そして自分のために結果をつかみ取る努力をすることが大切だと思っています。
 
数学だけでなく「勉強のやり方」に不安があれば、私たち家庭教師に是非ご相談ください。
私も含め現役大学生や社会人・プロの家庭教師が、マンツーマンであなたの勉強をサポートいたします。

ポイントを抑えよう!高校受験における数学の勉強法

高校受験における数学の勉強は、いくつかのポイントを押さえておくことで、効率的に進めることができます。ここでは、数学の分野別に勉強法について解説します。

方程式の勉強法

方程式の計算自体は、繰り返し練習することでできるようになります。そのため、一工夫したいのは文章問題の勉強です。まずは、問題文をしっかり読み、正確な内容を理解して問われていることが何か、さらに何をXとするのかを正しく捉えます。そのための対策として有効なのは、規則性の文章題を何度も読み、問題のクセに慣れることです。問題を解いたあとに、もう一度問題文を読み返すとよいでしょう。そうすることで、規則性の問題に共通するパターンが見えてくるはずです。

次に、文章題を読んで方程式を作る練習をします。一次方程式に加え、一次関数(y=ax+b)にも力を入れましょう。y=ax+bという公式に当てはめて方程式を作れるようになれば、あとはxの値を導き出すだけです。そのため、できるだけ多くの文章問題をこなし、問題に慣れるように勉強することを意識して進めましょう。

図形の勉強法

図形の面積や角度、体積などを求める問題は、比較的単純な計算で求められます。しかし、文章での記述が求められる証明となると、苦手意識をもつ人が多い傾向です。証明をするという作業は、数学のベースになるものです。条件や定義、性質など証明に必要な要素を覚え、証明を書けるよう練習していきます。客観的に見ることで、自分の書いた証明が正しいかどうかを判断することができます。そのため、自分の証明が合っているかどうかを先生に添削してもらいながら勉強をすすめるとよいでしょう。なぜなら、自分では正解だと思っても、客観的に見ると間違っている場合がありますし、その逆もあり得るからです。

関数の勉強法

関数の問題は、言葉の定義を理解できるかどうかが重要です。例えば、変化の割合とはyの増加量/xの増加量ということを理解しておく必要があります。なぜなら、一次関数における傾きのことだという浅い理解では、二次関数でつまずく可能性があるからです。中学校で学習する関数は、高校数学で学ぶ内容とつながっています。解けるだけでなく、理解できることに重点を置いて勉強するよう意識しましょう。

高校受験対策に!問題集や参考書の選び方や進め方のポイント

高校受験対策として、問題集や参考書を活用する人も多いでしょう。なんでもやればいいというわけではありません。自分に合った問題集や参考書を使わないと、勉強時間をたっぷり確保しているのに成績が上がらないということにもなりかねません。また、問題集の使い方を間違えると、いつまでたっても学力がつかない可能性もあるのです。ここでは、数学の問題集や参考書選びのポイントを紹介します。

受験校のレベルに合わせて選ぶ

問題集や参考書は、受験校のレベルに合ったものを選ぶことが大切です。偏差値が50~60の中堅校もしくは上位校を目指すのであれば、基礎問題が豊富に掲載されている問題集を選び、解けるまで繰り返しましょう。偏差値が60以上の上位校を目指すのであれば、応用問題まで載っている問題集を選び、取り組む必要があります。また、現時点の自分が解けるレベルの問題が含まれているかどうかも、問題集や参考書選びにおいて重要です。例えば、10問中1問しか解けないようなレベルのものを選んでしまうと、途中でやる気を失う可能性があります。さらに、時間がかかったりむずかしかったりといったイメージが苦手意識へと変わり、勉強がはかどりにくくなるのです。

そのため、実際に手にとり、今の自分が8割くらい解けそうなものを探すとよいでしょう。まずは、自分のレベルに合った問題集を完全に理解し、そのうえでよりハイレベルな問題集にチャレンジするというように、段階を踏むことが大切です。

問題量よりも解説量の多いものを選ぶ

問題集や参考書選びにおいて、外せないもう1つのポイントが、解説が丁寧で豊富かどうかという点です。問題集や参考書によっては、解答のみが記載されているものもあります。もし自分で解けない問題があった場合、解答のみが掲載されていると、自分がその問題を解けなかった理由や、どの段階でつまずいたのかということがわからないままです。再び同じ問題にチャレンジしても、またつまずいてしまうでしょう。数学の勉強では、間違えた問題を自分で解けるようにすることが、成績の向上につながります。

また、何となく正解できた問題も解説があれば、より効率的に解答にたどり着く方法が習得できるのです。そのため、問題部分よりも解説部分が分厚い問題集や参考書を選ぶとよいでしょう。

まずは1冊の問題集を終わらせる

問題集や参考書は、数をこなせばこなしただけ力がつくと思うかもしれません。しかし、最初から何冊も購入してしまうと、わからない問題や単元が出てきたときに、ほかの問題集から先にやろうと途中でやめてしまう可能性があります。そうすると、2冊目の問題集でも同じ単元や同じパターンの問題でつまずいてしまうため、結果的に時間を無駄にすることになるのです。問題集を使う目的は、わからない単元や苦手な問題を見つけ、自覚することです。そのため、まずは1冊を最後まで終わらせることが重要といえます。

最後まで終わらせた問題集は、もう一度取り組みます。その際には、1回目でできた問題は飛ばし、間違えたりできなかったりした問題だけ解きましょう。3回繰り返すことで、理解が深まり、ほとんどの問題を自力で解けるようになるはずです。

数学が苦手!それでも高校受験を突破するには

数学に苦手意識をもっている人は、少なくありません。できれば数学以外の科目だけを受験したいという人もいるでしょう。しかし、数学は高校受験に欠かせない科目です。ここでは、数学が苦手でも、高校受験で高得点をとる方法について解説します。

わからない問題は前の分野に戻ってみる

数学の理解度を上げるために欠かせないのが、わからない問題に当たったときは、前の分野に戻って復習することです。数学は、得意不得意が分かれやすい科目といわれています。なぜなら、前学年から学習してきたことをきちんと理解できていないと、その次の学年で習う内容が理解できなくなるからです。例えば、中学1年生で学習する方程式の計算が理解できないまま進級すると、中学2年生で学習する連立方程式を理解することはできません。また、小学校で学習する分数の計算を押さえていないと、中学2年生で学習する確率の計算でつまずいてしまいます。このように、数学は小学校からの積み重ねが必要な科目です。

理解できない問題を放置してしまうと、次の単元を理解するための土台が不安定な状態になります。その結果、どんなに授業を聞いて問題に取り組んでも、理解できず成果が出せません。そうすると、受験勉強を始めたときに「何がわからないのかがわからない」という状態に陥ってしまいます。この状態を解決するには、教科書を1つずつ遡り、つまずいた箇所を洗い出す作業が必要です。そんな無駄な時間を作らないためにも、わからない問題が出てきたら、その前に学習した単元まで遡り、復習して理解してから再度取り組む必要があります。日々の学校の宿題や、定期テストの見直しなどを通し、既習事項がきちんと理解できているかをチェックすることを習慣化しましょう。

テストでのミスを無くすために反復練習をする

まずは、自分がどんなパターンのミスをしやすいか、実際にミスをした問題をもとに振り返ることが大切です。テストでのミスのパターンは、大きく分けて計算ミスと問題読み取りミスの2種類があります。計算ミスが多い場合は、途中式を大きく書きながら計算するよう、反復練習しましょう。途中式が複雑になればなるほど、小さく書くとミスが増えます。また、簡単な計算だと、つい暗算してしまいたくなりますが、ミスが増える原因となるため、必ず途中式を書いて計算するようにしましょう。大きな字で書くと読みやすいため、あとから見直しをする際にも計算間違いに気づきやすくなります。

計算ミス対策としてもう1つ有効なのが、もう1度計算をしなおす練習です。自分が出した答えが間違っていないか、検算します。例えば、方程式に解答を入れて成立するかを確認するなどです。検算をして答えが合わなかった場合は、計算過程や式変形を1つずつ確認し、計算ミスをした所を探す必要があります。他人が書いた答案のつもりで、できるだけ客観的に見直しましょう。特に、計算ミスをしやすい問題は時間をかけて見直すよう意識します。方程式を立てる問題や、直感で検算ができない問題が当てはまります。

また、問題読み取りミスが多い場合は、問題文の条件や質問などにアンダーラインを引くことを意識するのが有効です。解けたはずなのに間違っていたというケースもあるでしょう。そのような場合は、テストが返却されたあとに間違えた問題を再度解きなおします。また、普段から時間を計って問題を解く練習をすることで、時間のプレッシャーに負けず落ち着いて問題を解けるようになるでしょう。

問題の数をこなして解法パターンを覚える

高校受験で高得点をとるためには、問題の数をこなすことも大切です。なぜなら、問題数をこなすことで解法パターンを覚えることができるからです。数学の応用問題は、3種類あります。1つ目は、使う知識がわからない問題です。特に、関数や図形の問題に多いといえます。2つ目は、不要な情報がたくさん含まれている問題です。3つ目は、ひらめきが必要な問題です。問題を解くときには考えてもわからなかったのに、あとから解説を読むと「そういうことか、簡単な問題だ」と思ってしまいます。図形問題に多く、視点を変えることで解けるようになる問題です。

これらの応用問題が解けない原因は、基礎の理解が甘いことや問題の数をこなしていないことなどが挙げられます。難問であっても、基礎的な知識を組みあわせることで、答えを導き出すことは可能です。また、さまざまな問題に触れることで、たくさんの解法パターンを身につけることができます。そうすれば、複数の視点から問題にアプローチし、解けるようになるのです。特に、1つ目と3つ目のタイプの応用問題は、問題数をこなして基礎を固め、解法パターンを覚えることで正答率が高まるでしょう。

数学は積み重ね!思考力を高めて高校受験に備えよう

高校受験における数学のテストは、小学校の算数からの積み重ねであり、思考力が必要です。数学に必要な思考力は、7つの力で構成されています。7つの力とは下記のようなものです。

・情報整理力
・複数の視点から見る力
・イメージ力
・抽象化する力
・分解力
・変換力
・総合し説明する力

数学に苦手意識をもっている人も、自分には無理だとあきらめる必要はありません。「単元を遡って復習する」「過去問を繰り返して解く」などで、克服することは可能です。また、受験に向けてやる気が続かないという人もいるでしょう。そういう場合は、「場所を変える」「友達と励まし合う」なども1つの方法です。とにかく机に向かって勉強を続けることで、作業興奮という状態になり、脳の一部が刺激を受けて集中力が高まったり、やる気が出たりすることが期待できます。